元最強魔法使いは森の中でスローライフ
ウィング
第十三話「帝国」
俺たちは国王のところに呼ばれたので、3人で王国に行くことにした。
「よく来たなKOHA9」
国王がそういうと、俺はいやな顔して
「俺たちをなんで呼んだ。全く見当もつかない。」
国王はちゃんとした表情で
「その件なんだが遠くの国からスパイが来ているらしいんだ。その国の名はふーたん独裁帝国。」
ふーたん独裁帝国?聞いたことがないな。
「まあ遠い小国だ。なんだって俺たちの国にたびたび来ている」
そう国王が話すとウィングが首を突っ込んできた。
「その話については俺が話そう。」
そう言いながら俺に近づいて、
「KOHA9さん、俺も戦い気持ちはやまやまなんだが今度は国の危機だ。一時休戦といこうか。」
その言い方にむかついたが俺は仕方なくあいつの指示に従った。
「敵の勢力はわからない、ただしかし奴らは手だれが多いということだ。1人を捕まえたが、なかなか口を割らない。」
まじかよ、じゃあその何人かもわからない軍勢と戦わなくてはいけないのかよ?
俺は国王の御前を離れて、ウィングと2人っきりで話した。
「おいウィング団長、お前の連れが2人きたんだが、どういうことだったんだ?」
そういうとウィングが焦ってように
「連れ?あーゴジラのことか?でもあいつは1人で来たからお前に何も危害を加えてないはずだけど?」
「いやいや危害を加えたのはヌーイだよ。」
「ヌーイ?誰だそりゃ?俺の騎士団の団員でもないし、第一お前と戦える国のやつだったら名前くらいは知ってる。」
じゃあどういうことだ?いやもしかして、あいつがふーたん帝国のスパイなのか?そしたらしからもか。めんどくさくことになってきたな。
「とりあえずふーたん帝国のスパイに心当たりが2人いる。そいつに少し話を聞きに行ってみる。」
俺は国から帰ってきて、ヌーイを呼んだ。
「はいはい、で、なんの用?」
前まで敬語だったのに、すっかり戻ってやがる。
「お前ふーたん帝国のスパイだよな?」
俺がそういうとヌーイは電撃が走ったような顔になり
「え??????なんで知ってるん?」
確信犯だな
「まあ俺の感だ。ところで、逆にうちのスパイにならないか?」
俺がそう提案する。
「俺を捕まえないのか?」
「いやいや捕まえない。こっちが欲しいのは情報。捕まえるよりも戦力になった方が良い。」
「俺にメリットはあるのか?」
「もちろん。情報提供すると国から金がもらえる。その七割を報酬としてくれてやる。」
「金か?」
「ちなみに拒否したらスピリットイーター1時間ね?」
「お願いしますやらせてください。」
「交渉成立だな。」
結構無理矢理だったけどまあ良いでしょう。
ヌーイが仲間に加わった。
「とりあえず持っている情報を開示しろ。」
「あいよ、まずふーたん帝国は独裁政治をしている一つの小国だ。だけど戦力に長けていて、一人一人が強いってわけ。
もちろん俺より強いやつもゴロゴロいる。白髪メガネの男の春キャベツだったり、茶髪の魔女の赤りんごさんだったり、赤髪黄色メッシュの玉子さんだったり。」
「食べ物ばっかりじゃねえかよ!!!」
「まあ食べ物以外の名前のやつもいっぱいいる。まあお前と肩を並べるぐらい強い奴と言ったらこっちの騎士団長のaltoさんやな。あの人は剣の腕が凄まじい。
そっちの団長とも腕を並べるくらいだ。そして我が国の目標は一つ、ゲルムスタシア王国を乗っ取ることだ。」
ウィング団長と腕を並べるレベルの剣術ねぇ。それはだいぶ強いな。まあ仕方ない。討伐しに行きましょう。ほっといたらまずいし。
転移魔法、王国へ
「よしついた。国王陛下のところへ俺1人で行ってくる。」
かくかくしかじか国王にこのことを話した。
「…つまりわが国を乗っ取ると、わかったKOHA9ありがとう。報酬は後で払う。」
今渡せよ今!!まあしゃあねえ。国王の御前から退いたところでそうボヤいていると、国の市街地で争っている跡が見えた。
ヌーイと一緒に2人で行くと、そこにはウィングと誰かが2人で勝負している。あの団長の顔、本気だ。
「嘘だろ、altoさん。」