元最強魔法使いは森の中でスローライフ
ウィング
第八話「喫茶店」
「うわ~ここが喫茶店か~!。」
六花は目をキラキラさせて辺りを見渡した。
「こんな店があったなんて私知らなかったよ~。」
らぴさんも新鮮そうな目でカウンターを見ている。
「すみませ~ん。」
俺は店員を呼んだ。そうすると赤髪の男がこちらに来て
「なんでしょう。」
と尋ねた。俺は先日もらった喫茶店の招待状をみせ、
「これって使えますかね?」
と聞いた。そうすると店員が
「はい、この店で使える招待状ですね。今回の料金はタダとさせていただきます。
ご注文が決まり次第お伺いします。なんなりとお呼びください。」
俺はこういう店を行ったことないからわからないからどうしようなぁ。
そう考えているうちに六花が
「すいません、おすすめってなんですか?」
そうするとこの男が
「やっぱりホットココアですかね!!!美味しいですよ!。」
でも甘いものはあんまりなんだよなぁ。
「すみませんコーヒー1つ。」
「私はキャラメルフラペチーノ。」
「私はホットココアで。」
そう3人で注文しあった。
談笑しながら待っていると、飲み物が届いてきた。
さっきの男性ではなく、女性に変わっていた。
「ご注文のコーヒーとキャラメルフラペチーノとホットココアです。」
俺たちが届いたものを一口飲む。そうした瞬間。目の前が回って見えた。
目が覚めると、肌寒いこの店の裏に来ていた。
「あ。KOHA9。起きたんだな。」
赤髪の男が俺に向かって話しかける。どうやら俺は縛られているらしい。
縛るのを解除しようとするも、どうやらこの縄魔法が使えないらしい。絶体絶命ヒャッハー!
隣には六花、らぴちゃんがいる。その2人には見向きせず、赤髪の男が自分の魔法を解いた。
どうやら変装魔法が施されていたようだった。
その解かれた姿はどこかでみたことある青メッシュの黒髪の人物だった。
「申し遅れました、私黒猫の隠れ家の店長兼ゲルムスタシア王国騎士団長。ウィングだ。」
そう自己紹介しているうちに、六花が起きた。
「あれ~なんで私縛られてんの.......ってウィング先生じゃん。やっほ~。」
....................HA?
こいつ何言ってんの?というか騎士団長と話せるのってなかなか上の身分の人じゃないとダメじゃないか?
え?
「あ。」
ウィングは血の気が引いたような顔をして、そこから徐々に顔が赤くなっていった。
「ええええええええええええええええええ、なんで六花が居んの????????」
「いやなんでって、招待状で来たんだけど。というかえ?ウィングせんせこそなんで居んの?」
いやいやお互い動揺しすぎている。怖い
「あの~六花?ウィング団長とどんな関係?」
「........同級生。」
2人でハモった。
えええええええええええええええええええええええええええええええええええ
「というかKOHA9!なんでセイクルシュティア王国の王位継承権第2位の六花お嬢様と一緒にいんだよ!!!?」
いやいや俺はマジで知らないぞ。というかお姫様がなんであんなに金欠なんだよ!
「むにゃむにゃ?なんかうるさいな。って何この状況!!」
やっとらぴちゃんが起きた。遅い。
「まあいい。KOHA9!死ねええええ。」
ウィングは聖剣ヲタサバルストックを取り出して、ウィングに刺そうとした。
その瞬間、火の玉がウィングの顔に飛びかかってきた。
ウィングは咄嗟に防御壁を作りダメージを防いだが、火の玉の方を向き
「お前誰だ?人の真剣勝負に水を刺した罪は重いぞ。」
縛っている時点で真剣勝負ではない気がするが…
俺たちを助ける救世主(?)が来て、俺たちに
「大丈夫でしたか?今解きますから。」
そういうと、ウィングが
「まずお前を殺す。死ね。」
「ねぇウィング、やれるもんならやってみな。」
そう殺伐とした会話が繰り広げられると六花が反応し、
「甘堕ちゃーんじゃん!なんでここに居んの?」
そういうと、さらにウィングの顔は真っ青になった。
それはまるでウィングのメッシュの色だった。
「えぇ、ウッソー。じゃあこっちも本気を出すしかねぇな。来いお前ら。」
そうウィングが言うと、店の中から2人の人が出てきた。
「じゃあ、本気の勝負と行こうか。」