元最強魔法使いは森の中でスローライフ

ウィング

第四話「激突」

「ウィングさんってあの?」
俺は思わず聞き返した。
「そうだ、この王国の騎士団長」
「そいつがどうした?」
「あぁ、あいつはお前を殺そうとしている。」
俺は驚いた。なぜウィングが俺を殺そうとしてるんだ?
あいつは怒ると怖いけど優しい良い奴なんだけどな、
「なぜだ?」
「あいつは失敗した奴が嫌いだ。あの伝説の勇者パーティ、"WORLD"の団員なら尚更だ。
魔王との戦いで失敗し敗北したお前たちをウィングは許さないだろう。当時の見解では全滅していると思われたが」
「だが、俺が生きていたから...」
「そう言うことだ、何かあったら連絡しろ。」
「あ!後1つ。エピオン殺したのは俺じゃねえぞ。」
「どういうことだ?」
「最近、KOHA9さんの変装をしたやつが増えてる。KOHA9の変装をして殺人を犯せば金貨5枚、ってな。」
俺に罪を着せようとしている黒幕がいる?
わからない。わかることって言ったら俺に恨みがあるってことか。
「とにかく、俺は帰るぞ」
しからは言った。
俺も帰ろうとしたが、王様からの約束を思い出した。
「くっそ、あのくそ国王...あとであったら覚えておけよ...」
あ~~~でもどうすればいいんだよ!!!???
俺まがいのやつがいっぱい居るんだろ?もうやだ~~~
FPSしたい。
でも相当の魔力の持ち主だろ、"あれ"やるか。
ーープログラム起動 リサーチーー
ーー成功ーー
1番魔力が強いのは、ここから10m!?
めっちゃ近いじゃん、でもこの反応しからじゃない!?
この反応は...
「ねえらぴさん。恨んでるんでしょ?俺のこと。」
そう言うと、茂みの中かららぴさんが出てきた。
「え~なんの話かわかんな~い。」
「俺のことを殺して姉の恨みを晴らすためだろ。」
「ピンポーン。死んで。」
そういうとらぴちゃんは俺のことを殺しに襲いかかってきた。
「トリックスター 兎」
そうラピちゃんが言うと、たくさんの兎が襲いかかってきた。
うさぎに噛まれると気分が悪くなる。毒かこれ。
「うさぎさんごめんなさい。」
ーープログラム起動 火属性魔法を構築中ーー
ーー成功ーー
そうすると、一瞬で草むらも火の海になった。
「ポイズンアロー」
毒の矢が俺の元へ降り注ぐ。
「早く死んで!!」
俺はまだまだ死なねーよ。
ーープログラム起動 麻痺毒ーー
ーー成功ーー
麻痺毒を持つ石は、ラピさんに命中した。
ーープログラム解除 焔ーー
ーー成功ーー
「さぁ逃げられないよ、らぴちゃん。全部吐くんだ。」
らぴさんは逃げもせず、ただ淡々と話を始めた。
「お姉ちゃんはめっちゃ優しかった。WORLDのメンバーで魔王を倒そうとする日の前日も、
私の話を聞いてくれた。だけどお姉ちゃんは死んだ。あんなに元気だったのに。
そしてお姉ちゃんを助けず見殺しにしたあなたのことが許せなくてたまらなかった。
私は復讐を誓った。あのお姉ちゃんを殺したあなたを殺すため。
でも残念だったわね、負けちゃったわ。」
らぴさんの顔には笑みが浮かぶ。それは謝ってる時の笑みではなく、また別の笑みだった。
「じゃあさようなら。」
らぴさんは自分の体に巻き付いている爆弾に火をつけた。