元最強魔法使いは森の中でスローライフ
ウィング
第三話「捜索」
「俺が逮捕ってどういうことですか!?」
俺は驚き、騎士たちに問う。
「シラを切るな、お前がやったっていうのはわかってんだよ。」
「は?なんの話だ、俺は今日グラスタの街に出かけていたぞ。」
「嘘を言うな、とてつもない魔法を使う、虹色の髪の魔導士。お前以外いないだろ。」
冤罪されたのに腹が立ち、消失魔法で殺そうと思った。しかしそれは罪が加算されるのでやめた。
「具体的に俺は何をした。」
「いつまでシラを切るつもりだ、お前がゲルムスタシア王国の第3王子、エピオンを殺したんだろ!!」
本当に何も知らない。なんでこうなった!?
「とにかくお前のことは地下牢に閉じ込める、いいな!!」
でも地下牢に閉じ込められたら、まだ未成長のシュールクスとかトイトスとかも収穫できないじゃん!
でもここで逆らうと六花の身に馬で危害が加わる可能性がある、じゃあ黙って捕まるかぁ。
「へいへい、捕まればいいんでしょ、ちなみに俺はマジで違うからな!」
「情緒不安定すぎんか!?まあいいだろう、お前は王国まで来い。」
騎士たちはそういうと、俺の手にロープをかけて縛った。
「転移結晶、王国へ」
そう騎士がそう言うと、あたりが光り中を照らした。
目を開けると王国の城の門が前にデンとしていた。
「おいお前、来い。」
そう騎士たちに連れられる。しかし懐かしいな、昔はパーティメンバーとよくここに来たっけ...オウエッッ
仲間のことを思い出して気持ち悪くなってしまった。バカだ俺は。
「おい、風邪気味か、しっかりしろ。」
そうして国王の御前まで連れて来られた。
「おお、久しいなKOHA9。我がゲルムスタシア王国の国王だ。」
そう国王がいうと、騎士たちは驚いたように。
「陛下、これは第3王子を殺した罪人ですよ。」
と言う、そして国王は。
「ああ、多分それKOHA9じゃないぞ?」
俺はそのセリフに驚いた。国王は信じてくれた。
「だってKOHA9は自分から人を殺せないんだから。」
騎士たちの頭の上にはてなマークが見える。滑稽だ。
そうだ、俺は仲間のためでしか人を傷つけることはできない。
だから魔物の討伐や、魔王軍の幹部とかの討伐に派遣されたんだ。
「ところでKOHA9、お願いだ。エピオンを殺した犯人を見つけてくれ。」
「でも陛下、あの王子嫌いだったんですよね。」
そうすると国王は俺を手招きし、耳打ちでこう話した。
「一応あれでも王子だから、捜索しないってわけではないだろ。内心やったって思ってるけど。」
なるほど了解しましたと告げ、俺は国王の城を後にした。
しかし、あの特徴は俺なんだよなぁ。
誰かが俺を犯人に仕立て上げたかった。と言うことはおれに恨みを持っていたやつってことか。
いや、俺の身内に俺くらいの魔力を持つ奴はいない。
と言うことは魔力量を誤魔化すために俺を使ったのか、なるほどなるほど。
そんなことを思っていると、頭上から刺客が現れた。
顔をよく見るとそれは確かに俺だった。
「誰だ俺に変装しているやつは。」
「ふん、答えるつもりはないな、死んでもらう。」
そう答えると奴は杖を取り出してきた。
「閃光魔法、ルミナス!!」
視界が急に眩しくなった。とでも思っていたのか?。全然ルミナス並みの明るさじゃないんですけど...
ーープログラム起動 閃光ーー
ーー成功ーー
そしてあたりが真っ白になるほどの光量が奴の目元にダイレクトアタック!!
「ああああああああああああ、目があああああああああああ」
「あのなお前、あの程度の魔力でよく誤魔化せたな。」
「お願いします、命だけは、命だけは助けてください!!」
ーープログラム起動 対象の魔力エンジンの出力をゼロにしますーー
ーー成功ーー
そして変装の呪文は解けた。
「あれ!変装が解けてる...あんたの仕業か!!」
「他に誰がいんだよバーカ。ってかどっかで見たことある顔だけど..」
「俺はしから。よろしくな!」
「よろしくなって...あのなぁ俺はあいにく捕まりかけたんだが?」
「そういえばKOHA9」
「あ?何だ?」
「ウィングさんって知ってる?」
.........え??