元最強魔法使いは森の中でスローライフ
ウィング
第二話「手紙」
「いや、人違いです。」
「いやいやこの特徴的な天然パーマ、多色の髪の色、間違えるわけないでしょww」
いやいやそれはそうなんだけど...何で今更、ぱぴこの妹が...まさか俺があいつを見殺しにしたから...
そう思うと顔が真っ青になる。
「あ、そういえばこの紙を渡したくて話しかけたの。」
え、何だ手紙って,,,そう思うと怖くなる。
恐る恐るらぴさんからもらった紙を読んでみる
拝啓、この手紙を読んでいるってことは私が死んだってことね。
この手紙が誰のもとに届くか分からないけど、
4人で冒険した思い出は一生の宝です。
ライファー、いつも勇気づけてくれてありがとう。
K あんまり喋らなかったけど、楽しかったね。
KOHA9 あなたは私が死んだことを自分で咎めるかもしれない。けど大丈夫。
あなたのせいじゃないから。
最高の仲間に会えてよかった。大好きです。
ぱぴこ。
この手紙を読んだ瞬間涙が流れてくる。
周りの人たちは俺のことを不審者扱いするような目で見ているが
そんなことは関係ない。俺は震える声を我慢しながら。
「ありがとう」
と一言だけ言った。
らぴも俺の涙につられたのか、一緒に泣き出した。
「ねえ教えてくれない?あの日、一体何があったのかを。」
らぴが問う
俺は「今は少し待ってくる。気持ちの整理ができたら追って話す。」
と残し、逃げるようにこの場を去っていった。
そして六花の居る店に行った。
「KOHA9さん、遅いですよ...って何があったんですかその顔」
赤面で泣いている俺を見て六花は心配の声を漏らした。
「いや、なんでもない。」
強気になってそう答えたら、立花がわかったような顔をして。
「あ~。もしかして好きな子に振られたんですか~?。」
そう揶揄う六花に対して俺は
「ガキかよ。」
と呟くのだった。
大量の食材を持ち俺たちは拠点に戻る。
「レッツゴー私たちの家へ~」
そう呑気に六花はピクニック気分で自分の家に帰る気でいた。
「俺だけで転移してやろうか?」
「ごめんなさい調子乗りました。」
ーープログラム起動 時空魔法を形成中ーー
ーー成功ーー
「ほらつかまってろ、あぶねーぞ。」
目を開けるとそこはいつもの拠点だ。
家に入ると六花は荷物を投げ、あ~疲れた。と呟くのだった。
1ヶ月分の食料を担いでいたからさぞかし疲れただろう。
俺は六花に「お疲れ」といい寝室に向かった。
色々あって疲れた。今は太陽が西に沈んでいる。
このまま少し眠ろうかな...
ドンドンドン
家をノックした音で起きた。今は月が上り始めている時刻だ。
何があったのか玄関を見ていると、そこには国の騎士たちが8人、押し寄せていた。
俺は咄嗟に玄関から出た。
「どうした、こんな辺境の森の家に。」
そう聞くと、騎士たちは睨んだ顔をしてこちらを向いている。
「お前がKOHA9だな。」
「はいそうですけど、どうしたんですか?」
「お前を国家反逆罪で逮捕する。」
は?????????