放課後喫茶店〜異世界でも営業中〜
ヌーイ
第五話「あれがない」
ウィングは異世界での最初の授業を受けていた、だがウィングは昨日のことのせいで全く授業に集中できていなかった、、、
ウィングは昨日の地獄の茶会のことが頭から離れず、昨日もあまり寝れなかったのだ
「あああ、今でも胃が痛い、あれはほんとにきつかった」
ソノナはイライラしながら貧乏ゆすりを激しくし続け、緑崎はなぜか笑顔で、ウィングは無言で固まっていた、緑崎は笑顔なのだがブチギレてるのが伝わるような怒りに満ちた笑顔で本当に恐ろしかった、しかしソノナはイライラ状態なのでそれに気づかず貧乏ゆすりを続ける、5分ほどして、これ以上は耐えれないと判断したウィングはソノナに謝罪した
「僕が悪かったよ、そんなにイライラしないでくれよ、もう一つのいちご大福あげるからさぁ」
ソノナは少し落ち着いたようだ、ため息をはいて、ウィングに言う
「いちごは野菜だよ!わかったか?いちご大福はいただく」
ソノナは貧乏ゆすりを辞めいちご大福を食べた。
その直後、緑崎は待っていたかのように話し出した
「2人とも、お話は終わった?」
2人はビクつく
「は、はい話つきました、、」
ウィングは焦りながら答える
「そう良かった、、」
緑崎はニコニコにしながら冷静な口調で言う
ウィングは必死に謝罪した
「あ、あ、あの、ソノナを怒らせてうるさくしてしまい申し訳ありません、、僕か悪かったです」
ウィングは土下座する
「そう、せっかく入れたお茶もこぼれてしまいましたが今回はおお目に見てあげましょう、しかしソノナ君、あなたはしっかりと反省してもらいます、ウィング君、あなたは退席してもらえる?」
緑崎は少し厳しい口調でウィングを部屋から追い出す
「は!はい!」
ウィングは逃げるように退席した
ソノナは真っ青になりウィングに助けを求めた
「おい!ウィング!た、たすけて、てかお前がわるいんだろ!」
ウィングは無視して部屋から逃げた
その後ソノナがどうなったかはわからない、しかし今日の朝見た時はかなりげっそりとしていた、自分が気晴らしに散歩している間に部屋がとても綺麗になっていたので、ソノナは1人で緑崎の部屋と僕の部屋の掃除をさせれていたんだろう、「緑崎さんには感謝しなきゃ」とウィングは思った
今日の授業は全て終わり、帰ろうとしていた時、チビ、、、隅野に話かけられた、「お、おい、そこの転校生、私は隅野、せ、せっかくだから私が近くの街を案内してやる、ついてきます?」
なんかキョドってて変な口調になっていることに気づいたウィングは確信した、「(こいつ僕が転校生だからイキってるけど、あんまり話したことないからイキリながら緊張してる、きっと友達が欲しいけど接し方がわからないんだな、可哀想に)」
「まあ、街はいったことないしついていくよ」
ウィングが返事すると、隅野は「へへ」と笑いながら「ついてきて」と言った、
街に着くと市場へ案内された
「ここが市場、なんでもあるよ、多分、ちょっと行けば室内の店もあるよ」
ウィングは隅野の案内を聞きながら屋台をまわった
「お!これは、異世界でもあるんだな、よく見かけるドラゴンのキーホルダー、」
ウィングが1人ごとをつぶやくと、いつのまにか隅野が隣にいて
「わかる、こう言うのついつい買っちゃうよね」
と言ってきた
「(あ、こいつ厨二だ、てか欲しいとか一言も言ってないんだが、、)」
心の中で思うも決して口には出さずウィングは次の屋台に行くことを提案した。
様々な屋台を見回って疲れたウィングは隅野に言った
「歩き疲れたから、喫茶店とか言って休まない?」
ウィングの提案を聞くと隅野は
「え?きっさて、、ん?なにそれ、新しい店?」
ウィングは絶句した
「(は?この世界、喫茶店ないの?)」
思考を巡らせたがウィングはなにもいえず、黙っていると、隅野は不思議そうにウィングを見つめた。
10秒ほど経って、ウィングは「いや、なんでもない、近くに休める店ある?」と聞くと
隅野は
「宿とか、なら、店ではないけどベンチはそこにあるよ」
ウィングは「ベンチで休むわ」
と言ってベンチに座ると、頭を抱えて考えだした
「はぁ?まじかよ喫茶店ないとかこの世界頭おかしいだろ、はぁ!えぇ」
前の世界で喫茶店を経営していたウィングはこの世界にドン引きしていた、すると
隅野は「どうした?具合悪いのか?」
と言い飲み物を買ってきてくれた
「いや、大丈夫、飲み物ありがとう」
ウィングはこいつ以外と優しいなと思った。
飲み物を飲んで少し落ち着いた、ウィングは決意した。
「よし!この世界で喫茶店を作る!」
隅野は「なに言ってんだこいつ」とつぶやいた