放課後喫茶店〜異世界でも営業中〜
ヌーイ
第四話「寮と野菜とお茶会と、、、」
「ここが寮だ」
ソノナに招かれウィングは寮に入る
「1階は1年のフロア、2階は2年のフロア、3階が3年のフロア、俺らは2階だ、」
ソノナはウィングに寮について説明する。
順に説明し、ウィングの泊まる部屋に向かうため2人は2階にやってきた、
「お前の部屋はこの廊下の角だ」
ソノナがウィングに部屋を場所を教える、その時
「待って、ソノナ君、そちらは転校生かしら?」
緑髪の優しそうな顔の女性に声をかけられた
ソノナは答える
「やあ、緑崎さん、こいつ転校生で、寮を紹介してたんだ」
ウィングは緑崎に自己紹介をした
「よろしくお願いします、訳あって転校してきました、ウィングです」
ウィングの自己紹介に緑崎はニコッとして答える
「こちらこそよろしく、困ったら頼ってね、」
と明るく答えた、ウィングは少し照れた
ソノナは何故かドヤ顔をしてきた。
「あ、そうだ2人とも後で私の部屋に来て」
と言い、緑崎は部屋に戻って行った、
「ウィング、一旦お前部屋行くぞ」
ソノナは話を戻した、、、
部屋に到着したウィングは絶句した
「あ、、、え?ここ、部屋?」
ウィングは困惑した、なぜなら、、、
壁がぶっ壊れていて、外と大差ないくらいで、その上、床と天井がクソ汚いのである、
「まぁ、空き部屋だった理由はわかっただろ?これから住むんだから、掃除はお前がするんだぞ」
ソノナにニタニタした顔で言われたウィングは「は?」しか言えなかった、、、
「部屋のことはさておき、緑崎んとこ行こうぜ」とソノナに言われたブチギレ寸前のウィングは渋々ソノナについて行った
「あら、早かったわね、ようこそ私の部屋へ」
緑崎の部屋はとても清潔でなぜか和風だった
ウィングは現世に戻ったかのような部屋の雰囲気に少し安心感を抱いた
「2人とも座って」
緑崎に言われて2人ともおとなしく従った、
この時2人は地獄の茶会が始まることを予想していなかった、、、
緑崎がお茶を作り、2人に渡す
ソノナはなんのことわりもなく、汚い飲み方で飲み始めた
その時、緑崎は一言「待って」
と優しく言う
ソノナは少し驚いたようにして茶碗を置く
「おい、ソノナ、お前マナーとか知らんの?」とウィングが煽ると
ソノナは「喉乾いてたんだもん」
とガキみたいなことを言った
緑崎は「飲む前に一言いただきますって言っとかないとお行儀が悪いわよ?茶道部部長ととして見逃せないわ」
注意されたソノナは「ごめんって」と謝り正座した
ウィングは、なんかソノナのお母さんみたいだなこの人、と思いつつ、いただきますと言ってお茶を啜った。
緑崎が「お菓子持ってくるわね」と言って離席すると、ソノナはさっきまでしていた正座を崩しウィングに話しかけた、「あいつ茶道部部長だからこう言う作法みたいなやつに厳しいんだよ、疲れるよな、作法とかどうでもいいだろ」とカス発言をしたソノナにウィングは呆れつつも「お前にはわからんかもしれないけどこう言うのは大事なんだよ」と諭した。
ウィングがお菓子に期待を膨らませていると、ソノナは「なに、にやついてんだよw」と小馬鹿にした。ウィングはガン無視した。
少しして、緑崎がお菓子を持ってきた。
「いちご大福は好き?ごめんねこれしかなかったの」と緑崎が言うと、ソノナは「え?まじで?ありがとう、俺いちご好きなんよな」と言い、今度はいただきますと言って食べ始めた。
ウィングも緑崎に感謝の意を伝え、いただきますと言って食べ始めた。
ウィングは現世にもある食べ物が出てテンションが上がり、「こう言うフルーツと和菓子合体させたやつ天才だよな」とつぶやいた。
この発言が茶会を地獄に変えた、、、
緑崎はニコニコして聞いていたがウィングの隣に座っているソノナは急に真顔になって
こう言った「は?いちごは野菜だろ、お前舐めてんの?」
どうやら地雷だったようだ、思えばずっといちごは野菜だと言っいたことを思い出した、
ウィングは「ごめんって」と謝ったがもう遅いようだ、ソノナは大福をさっさと食うとクソデカため息をして貧乏ゆすりをしだした。
緑崎が注意したが、やめず、貧乏ゆすりはしだいに大きくなっていった、最初は注意していた緑崎だが、5回目の注意以降黙ってしまった。
地獄の空気の中ウィングは「あんなこと言わなければ」と後悔した、、、